WildCat FM /技術局 /TR-10RDX特集

某スレやミニFMのホームページで音が良いと
評判のオモチャ、TR-10RDXを、仕入れて来てから・・早ン年??。

誰にも、相手にされずゴミと一緒にジャンク箱の中。
まー、それなりの物なんだからしょうがないですね。(笑

しかし、このオモチャは、いまだに音が良いとか?・・
言われてるのは、何故なんでしょうかネ、!
 
 

サンキュッパのオモチャを、まともに評価してもしょうがないんだけど??
TR-10RDXの音を聞いた感想を、

まず低域については、スカスカな音ってか低域が再生されない、
ステレオAMPのBASSをフルに上げてもフラットな感じにならない。
高域は、ザラッポイので誤魔化されている感じだが、よく聞けば鼻の詰まった音。

もっと単純に言えば、高域と低域がカットされた電話の音ですな、!

こんな音じゃ誰も相手にしないと思うんだけど、
不思議な事に世間では音が良いってユウジャナーイ??!
なんか宗教的な匂いかしてくるからオーディオの世界は面白いよね。

今回は、TR-10RDXの音を何とかまともな音に近づけて見ようと言う企画です。(大爆笑
 
 

音の基本はフラットネス、
まず周波数特性をとって、どんな物か見て見ましょう。
 

 

わかる人か見れば、電話の音って意味が即理解できると思う。
F特を見ると200Hzあたりからどんどん落ちて20Hz で-15dB位下がる。
200Hz -1.8dB/ 100Hz -3dB/ 50Hz -7dB/ 20Hzではな、なんと-15dB。
AMPのBASSボリュームを絞り切った状態より凄いかも、
低音が出ないのも納得できる。

1000Hzを中心として2000Hzぐらいから高音も出なくなってくる、
4kHz -1dB/ 8kHz -2dB/ 10kHz -2.5dB/ 14kHz -4.2dB/ 15 -4.8dB位下がる。
低音も高音も出ない、ホントに電話器じやネーんだからタノンマスよ。(笑
 
 

では、低域から改善しますか、?

原因は入力のカップリングコンデンサーの容量不足なので、
TR-10RDXのC1とC3、0.1μFを低域が通る容量に変更します。
入力インピーダンス的に1μF程度のコンデンサーで良いでしょう。
1〜10μFの容量があれば、何でもOKです。

とりあえずC1,C3を手持ちの4.7μFに変更してみます。
下の写真にあるコンデンサーが、C1,C3です。

変更後のF特は、下の画像(a)の様に低域特性が改善されます。

さらに入力の二つ目のカップリングコンデンサー、C2とC4を変更すれば、
本来だったら、ほぼフラットな低域特性になる筈なのですが・・・、

C2とC4を変更後のF特は、上の画像(b)の様に低域が上昇してしまいます。
原因はPLLのループフィルターの設計がいい加減なため干渉しているのです。
PLLのループフィルターの設計がヤバイと、低域が蹴られて減衰するか、
フィルター時定数に干渉して、低域が上昇します。

TR-10RDXのPLLのループフィルターの時定数は、21Hz付近に有るようですね、
残念ながらPLL自体の大幅な改良をしないと良好な低域特性は得られません。
取りあえず腐った音でも低音が出ないよりマシって事にして、
C1,C3を4.7μFに変更、C2とC4にパラで0.033μFのコンデンサーを追加する。

C2とC4の容量でF特をごまかして低域特性改善計画は終了。

F特的には低域特性が改善されたよ、でも音質は別の次元だ!!。...
信号の質も電波の質も改善されたわけではないので基本的な音は良くならない。

 
 
 
 

低域が改善されたんで次は高域側を、やっつけて見ましょう。

プリエンファシスの時定数に問題が有る様ですが、
周波数特性を見ると10kH以上の急速な落ち込みは、時定数だけの問題では無さそうです、
取りあえずプリエンファシスの時定数のコンデンサーの容量を変更して見ましょう。

下の写真にあるコンデンサーが、プリエンファシスの時定数のコンデンサーC5,C11です。
ICメーカーのリファレンスだと、2200pFで50μs何だけど、TR-10RDXの基盤の
コンデンサーは無記名なので容量不明、カットアンドトライで330pF辺りからテストしてみます。
写真の矢印部分とアース間にコンデンサーを足してF特を見る事にしましょう。
 


 
 

+330pFの追加でF特は、下の画像(c)の様に多少高域のF特が改善されます。
+450pFの追加で(d)の様になります。

しかし多少改善されたものの10kH以上の急速な落ち込みは、ダメなようです。
+680pFのコンデンサーの追加で2kHz付近からF特が上昇し始めプリエンファシスの時定数が崩れます。


 

+680pFの場合F特的に、かなり硬い音になります、好みの問題だけど、
TR-10RDXに使われているBH1416Fはオーディオアンプ内部に
ローパスフィルター用の、アンプが内臓されています。
この10kH以上の急速な落ち込みはTR-10RDXの
ローパスフィルターの定数が正しい状態では無いようです。

現時点では追加するコンデンサーは、450pF〜470pF位が良い。
 
 
 

以上の改造でTR-10RDXの音が電話の様な音から開放されます。
周波数特性が多少改善された音の評価は、いかがなもんで??!

 
ちなみに、この改造は周波数特性が多少改善されるだけで、信号の質も電波の質も
改善されたわけでは有りません、基本的な音は良くなっていないので悪しからず。

さて次回サイト更新時にはTR-10RDXの何処をやっつけましょうか??

音の基本はフラットネス、まず周波数特性を平らにしないといけませんネ!!。
周波数特性がフラットじゃ無いんだから音がどうのこうの言う以前の段階だから
15kHzのLPFあたりからやっつけて、高域の改善!
PLLを、何とかしないと低域も改善は無理って事になるな!??
..しかし、そこまでする意味は既に存在しない。
基本的な問題を可決するためには新しく設計した方が何倍も早いと思われる状況何ですが??

音質はともかく、せめて周波数特性だけでも規格内に入れたいやね。(Hi...bakusyou!

TR-10RDX改造企画に対して、ご意見ご希望が有ればお寄せください。
 
 

なお、プリエンファシスの時定数のコンデンサーC5,C11周辺の作業は、
極めてシビアなものです、半田ごて等は専用の温度管理された物を使用し
細心の注意を払って行ってください。
改造によって起こった事故や破損等のクレームは一切受け付けません、
全て自己責任において実行してください。

 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
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1. TR-10RDXの出力アップ!。
2. 10RDXの電波の飛距離が、・・超簡易アンテナ
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2004/07/24/ last modified on 2005/04/01