WildCat FM /技術局 /きれいな電波と、いい音のために(特別編)

 
このページは非公開で1年以上前にサーバーにアップされていたのですが、
これまでのWEBラジオやミニFMに関して、あまりにも音の送出に関しての
基準があいまいであるため加筆して公開ページとします。
正しい音の基準レベルで送出する事は、BROADCASTの絶対条件である事を再認識してください。

 

音のレベルを正しく規正するのは、音質を云々言う前の話なのだ!
貴局の音声レベル・キャリブレーションは正しく規正されているか!

 

放送やレコーディングにおいての音の基準は重要なものです。
昔アナログの時代は、大変でした、毎回送出レベルのチェックと確認等!

デジタル世代の今は、限界点が有るので基準値を見出すのが、楽になって来ましたが、
いまだに、その基準値を知らないまま、音を出している人も居るようです。

インターネットのWEBラジオなどを聞くと各局(各自)バラバラなレベルで、
録音や送出をしているのが現状の様です。
それは音の基準となる物が無いために起こる事で、
各自が正しい音の基準を持っていれば安定した音のレベルが保たれるのです。

聞き手であるリスナーがラジオのボリュームから手が離せない様な不安定な放送は聞いて、
もらう以前の話で問題外だと思います、貴局は正しい音量を出していますか??

放送やレコーディングの現場では、テストテープやレコード(CDを含む)が
常に身近に置かれ音のレベルの確認に使用されているのです。
音に限って言えば、カセットからオープン/ディスクレコード/DAT/CD/MD全てに、
このテストソースが存在しています。
アナログのテストテープはダビング等のコピーでは無く一元録音の為非常に高価なものになります。

WildCat FMは、これらのテストソースはBroadcast Stationとして、最初に必要な音源として、
デスクレコード、オープン19/38、カセット、CD/MD、などのテスト音源を備えています。
音の、モノサシが無ければ正しい音の基準が出せないのは言うまでもありません。

各放送局が放送開始前に1000Hz又は400Hzの信号音を送出しているのは音のレベルを正しく規正し
送出するための基本の調整なのです、意味も無く信号を送出している訳ではありません。
 
 

PCで行なう録音再生においても、またインターネットのWEBラジオなどでも、当然、有ってしかるべきなのですが私の知る限り正しいテストソースが、インターネットの何処を探しても、見当たらないのはおかしな話です、WEBラジオ等の為には、WAVの録音再生の基準となるものが必要です。
 
 

WAVの16Bit/44.1KHzサンプリングは、EIA規格のCDと同一であり正のフルスケールのピーク値は 32767/&h7FFF 、負ピーク値は -32767/&h8001の値である、この値が真の0dBとなります、音の精度を保つためには外部録音された物(コピー)では精度が出ないのは当然の事である、テスト音源としての精度を満たすためには数値データーからデジタル的に生成された信号源が必要です。
 

デジタル生成された1KHz/0dBのWAV信号をTWEで見ると、こんな感じ!

 

CoolEdit2000で見てもデジタル信号なので精度に変わりはない。

 
 
 

WaveSpectra で、再生するとこんな感じ!
デジタル生成された信号源なので、歪みも無ければノイズも無い、あたりまえか!
Dレンジも理論的には無限大、WaveSpectra で再生する限り115dB〜120dB位かな!

CoolEdit2000のアナライザーでも、同様に高品位な信号である事が確認できる。

と、言う訳けで今回は、PCで行なう録音再生のレベル規正が正しく出来る。
テストソースの話ですが、作られたテストソースは、先に述べたようにEIA規格に準拠して、
出来てます、そのくらいわかるよな!
録音再生のレベルチェックからPCのサウンドボードの周波数特性の測定まで、
なにかと役に立つと思いますが、いかがなもんでしょう。!??

 
WAVファイルが、かなりデカイのでLZHに圧縮してあります。

EIA001.lzh114688Byt
1 L,R  997Hz  0dB  120sec
 

EIA002.lzh 294912Byt
1 L   997Hz  0dB  60sec
2 L   127Hz  0dB  60sec
3 L  4.001Hz  0dB  60sec
4 L  10.007Hz  0dB  60sec
5 L  16.001Hz  0dB  60sec
 

EIA003.lzh 294912Byt
1 R   997Hz  0dB  60sec
2 R   127Hz  0dB  60sec
3 R  4.001Hz  0dB  60sec
4 R  10.007Hz  0dB  60sec
5 R  16.001Hz  0dB  60sec
 

EIA011a.lzh 5014138Byt
1 L,R  5〜16.000Hz  0dB  36sec Sweep

 

言い忘れましたが当然デジタル信号なので1000Hz(1KHz)と言うのは存在しません。
わかってると思いますが論理的に合成出来ないので1KHz=997Hzになります。

したがって一般的にオーディオで使う基準信号である1000Hzの信号はデジタル的に生成出来ないのです、デジタルの世界では、1000Hzは-3Hzズッコケて120Hzでは127Hzと+7Hzもずれているのが現実です。
デジタルってのは、割り切れない周波数は四捨五入されてしまうのです、当然の事ですがデジタル化された時点で音は微妙に変調されているのです。
ウー気色悪、こんなんじゃまともに音楽は再生できないよな!。
 

音声レベルに話を戻すが、腐ったPCのサウンドボードによっては、歪んで 0dBが正しく再生出来ない物もあります、また、録音ソフトによっても 0dBに達しないのに内部飽和してフルスケールの録音が、出来ない事もあります、そのようなサウンドボードや録音ソフトでは基準が満たされていないので正しい音など再現できません即廃棄処分しましょう。

この音声データーは、WAVですので、このままPCで音楽CDとしてCD-ROMに焼けば0dBの絶対値が再生できるCDが出来ますので、CD player ⇒mixer ⇒FM Processor/Limiter ⇒FM Exciter 等の校正音源としても有効なものになると思います。

この音源を使用する事でWEBラジオ、FM放送において100%変調を正確に、見い出す事ができます。
 
 

日本におけるFM放送の最大周波数変移変移は皆さんご存知のように、150KHzとなっています、EIA001.lzh を再生した時、100%変調であり校正された送信機においては、その周波数変移が150KHzとなりますが、EIA002以降を再生しその再生信号が1000Hzを超えた時点で過変調になります。
一般的なProcessor/Limiterを使用している場合は送信機のpre-emphasisによって(日本では50μS)高音域になるにしたがって音声レベルが上昇するので帯域が拡散し過変調と、なりますので再生には十分な注意が必要です。

調整されたemphasis仕様のFM Broadcast Processor&Limiterではemphasisを相殺するので超変調になる可能性は低くなくなります。

 
 
 

警告
この音源を使用したFM送信機等のテストに関して!!!
日本ではFM放送の100%変調の周波数変移は150KHzとなっています、この音源を不用意に再生すると過変調を招く危険性が有り近接チャンネルに障害をもたらす可能性ががあります、テスト音源再生による変調波の帯域拡散等には十分な注意をはらった上で実行して下さい。

 
自局が出している電波の周波数変移が、わからない又は上記の文面自体の意味がわからない等の状態で、あるなら貴方はBroadcastの基本的な知識を改めて学ぶ必要があります。

 
 
 

 

なお、技術的な質問等に関してはメールにてお問い合わせください。
 

 


 
 
 
 
 
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2002/07/10 last modified on 2005/10/14